宅配ボックスの有無はアパート選びの重要なポイントですが、それが本当に必要かどうか迷っている方も多いでしょう。
宅配ボックスがなくても、共有のロッカーやコンビニでの受取り、または後付けの宅配ボックスを利用すれば、荷物の受け取りは十分に可能です。
宅配ボックスの設置には多くの利点がありますが、家賃の上昇やトラブルのリスクも考慮する必要があります。
宅配ボックスの長所と短所をよく理解し、自分にとって必要かどうかをしっかりと考えてみましょう。
宅配ボックスはアパートに不要?
オンラインショッピングを頻繁に利用する方や、セキュリティを重視する場合には、宅配ボックスが便利だと感じることでしょう。
しかし、たまにしかオンラインで購入しない方や、家賃を抑えたい方には、宅配ボックスが必要ないという選択もあります。
実際に、宅配ボックスが設置されているアパートは全体の約30〜40%にとどまり、一般的にまだ普及しているとは言えません。
宅配ボックスがある物件を選ぶと、選択肢が限られ、家賃が年間で15万円以上増えることもあります。
メリットとデメリットを比較検討し、宅配ボックスが本当に必要かどうかを検討してみましょう。
宅配ボックスとは?利用時のメリット
宅配ボックスは、運送会社が配送する荷物を安全に受け取るための、鍵付きの設備です。
この設備により、受取人が直接対面することなく配達物を受け取れるため、再配達の削減やセキュリティ向上、感染症予防などの面で重宝されています。
宅配ボックスは便利ですが、全ての人に必要とは限りません。
以下のような場合は特にそうです。
- オンラインショッピングをそれほど頻繁に利用しない
- 自宅の近くにコンビニや宅配ロッカーが設置されている
- 配達員が不在時でも自宅の玄関前までアクセスできる環境にある
- 家賃や管理費をできるだけ抑えたい
これらの条件に当てはまる場合、固定の宅配ボックスがなくても問題なく荷物を受け取ることができるでしょう。
アパートの宅配ボックス利用時の注意点
宅配ボックスは集合住宅で急速に普及していますが、利用する際には以下のような点に注意が必要です。
- 大きな荷物や多数の荷物を受け取ることが難しいことがあります。
- 直接受け渡しがないため、配送ミスが発生する可能性があります。
- 設置と維持のコストが発生するため、家賃や管理費が高くなることがあります。
- 荷物の紛失のリスクがあります。
これらの問題について、詳しく見ていきましょう。
1. 大きな荷物や複数の荷物の受け取りについて
宅配ボックスには受け取り可能なサイズや数に制限があります。
特に大型の荷物や複数の荷物がある場合、受け取れない可能性があります。
また、冷蔵や冷凍が必要な商品も通常は対応していません。
宅配ボックスが満室の場合は、荷物を再配達してもらう必要があります。
2. 非対面での配送ミス
運送業者は通常、宛名を確認して誤配を防ぐ措置を取っていますが、アパートのように部屋番号のみで表札がない場合、誤配の可能性があります。
宅配ボックスに問題がある場合は、すぐに運送業者に連絡することが大切です。
荷物の紛失や破損に対する補償には上限があるため、高価な荷物を受け取る際は特に注意が必要です。
宅配ボックスがあることで上がる家賃と管理費
調査によると、宅配ボックスが設置されているアパートでは、設置されていない物件と比べて、月平均13,000円の家賃上昇が見られます。
宅配ボックスの設置と維持にはコストがかかるため、宅配ボックスがない物件を選ぶことで、年間約15万円の節約が可能です。
宅配ボックスを利用するメリット
宅配ボックスを利用することで、以下のようなメリットがあります。
- 不在時でも荷物を受け取れる
- 再配達の手配が不要になる
- 配送時間を気にせずに過ごせる
これらのメリットについて詳しく見ていきましょう。
1. 不在時の荷物受け取り
仕事で遅くなったり、急に外出することになっても、宅配ボックスには荷物が保管されているため、帰宅後にすぐに受け取ることができます。
これにより、配送される商品を気にすることなく自由に予定を立てられます。
2. 再配達の不要
再配達の手配は、依頼者だけでなく配送業者にも負担がかかり、環境にも悪影響を与えるため、できるだけ避けたいものです。
宅配ボックスを利用することで、再配達の必要が大幅に減少します。
3. 配送を気にせずに過ごせる
宅配ボックスがあるおかげで、配送の日でもインターホンに出ることを気にする必要がなくなります。
これにより、家でリラックスして過ごしたり、他の活動に集中できるようになります。
宅配ボックスがないアパートでの荷物の受け取り方
宅配ボックスが設置されていないアパートにお住まいの方でも、不在時の荷物を受け取る方法はいくつかあります。
- 自分で設置する宅配ボックス
- 公共の宅配ロッカー「PUDO」を利用
- コンビニでの荷物受け取りサービス
これらの方法は、アパートの場所や自分のニーズに合わせて選ぶことができます。
荷物の種類や受け取りたい時間によっても使い分けると便利です。
各受け取り方法のメリットとデメリット
自分で設置する宅配ボックス
メリット:
- 玄関前で直接受け取れる
- どこにいてもすぐに受け取れる
- 追加手続きが不要
デメリット:
- 宅配ボックスの購入に初期費用がかかる
- 悪天候で荷物が濡れるリスクがある
- 盗難や紛失のリスクがある
公共の宅配ロッカーPUDO
メリット:
- 追加の手数料がかからない
- プライバシーが保護される
- 特定の配送業者に限定して使用できる
デメリット:
- 毎回の使用に手続きが必要
- 自分で荷物を取りに行く必要がある
- 3日以内に受け取る必要がある
コンビニでの荷物受け取りサービス
メリット:
- 利用手数料がかからない
- 24時間いつでも受け取り可能
- 全国のコンビニで利用できる
デメリット:
- 配送業者によっては手続きが異なる
- 受け取り店舗が異なることがある
- 受け取り期限が設定されていることが多い
自分のライフスタイルに合った方法を選び、便利に荷物を受け取りましょう。
自設可能な折りたたみ式宅配ボックスの魅力と設置ガイド
市販されている様々な後付け宅配ボックスの中でも、折りたたみ式のモデルは工事不要で賃貸マンションにぴったりです。
設置は玄関先に行い、届いた荷物を入れて南京錠で簡単に施錠できます。
重い荷物の受け取りにも非常に便利で、配達員の待ち時間削減にも一役買います。
ただし、雨天などの悪天候時には荷物が濡れることがありますので、その点は注意が必要です。
使わない時は折りたたんで収納できるため、スペースが限られている場所でも問題なく使えます。
しかし、エントランスでのセキュリティーや共有スペースへの配慮が必要な住宅では、設置が難しい場合もありますので、事前に確認が必要です。
使用時は通路を塞がないよう適切なサイズを選び、不使用時は折り畳んで保管することが大切です。
PUDO公共宅配ロッカーの使い方
PUDO宅配ロッカーは、接触を避けて荷物の送受が可能な無料の公共サービスです。プライバシーが守られ、二重のロックシステムが特に推奨される住居向けです。
PUDOステーションは、鉄道駅前やショッピングセンターの駐車場などアクセスしやすい場所に設置されています。
最寄りのステーションを探す際は、Googleマップで「PUDO」と検索すると便利です。
利用方法は以下の通りです:
- 商品を購入する際(例:Amazon、ZOZOTOWNなど)、PUDO受取を選択します。
- 開錠案内がバーコードまたは暗証番号で届きます。
- ステーションの画面で「受取」を選び、バーコードをスキャンするか暗証番号を入力します。
- 署名後、荷物を取り出してロッカーをしっかりと閉めます。
各配送業者による設定変更は以下の通りです:
- Amazonや他のECサイトでは、購入時に簡単に選択可能です。
- ヤマト運輸ではクロネコメンバーズに登録し、お知らせ通知から設定変更ができます。
- 佐川急便は再配達手続きでPUDOへの変更が可能です。
- 日本郵便は「はこぽす」を事前に申し込み、DHLは専用サイトやアプリで設定します。
荷物は到着後3日以内に受け取る必要がありますので、この点も注意しましょう。
PUDOステーションはヤマト運輸のみ発送対応していますが、高価な商品や精密機器の受け取りに利用することで、さらに安心できます。
コンビニ受取サービスの利用方法とその利点
オンラインで購入した商品をコンビニエンスストアで受け取ることができるサービスを紹介します。
このサービスは、全国の多くのコンビニで利用可能であり、ほとんどの店舗が24時間受け取りを行っています。
自宅や職場の近くで手軽に荷物を受け取ることができるため、特に宅配ボックスがない住宅や常に施錠されている玄関があるアパートに住む人には特に便利です。
コンビニでの荷物受け取りを設定する方法は主に二つです:
- オンラインショッピングやフリーマーケットサイトで商品を購入する際、受け取り場所としてコンビニを選択します。
- ヤマト運輸や日本郵便などの配送業者で会員登録を行い、配送設定でコンビニ受取を選ぶことです。
ただし、配送業者によって利用できるコンビニが異なるため、荷物の受け取り期限も含めて留意する点があります。受け取り期限は商品到着から3日以内です。
コンビニでの荷物受け取りの選択肢
ネットショッピングでの購入時にコンビニ受取を選ぶ際には、運送業者が提携しているコンビニに限定されるため、購入するショップによって利用可能な店舗が変わることがあります。
以下に主要な配送サービスとコンビニの対応表を示します:
配送サービス / コンビニ | セブンイレブン | ファミリーマート | ローソン | ミニストップ |
---|---|---|---|---|
ヤマト運輸 | ○ | ○ | × | × |
佐川急便 | × | × | ○ | ○ |
ゆうパック | × | ○ | ○ | ○ |
異なるオンラインショップから商品を購入する際には、複数のコンビニを使い分ける必要があるため、この点が少し不便に感じられることもあります。
配送業者の会員サービスを活用してコンビニ受け取りを設定する方法
ヤマト運輸のクロネコメンバーズや日本郵便のゆうびんIDに登録することで、オンラインからコンビニ受け取りを選択できます。
ただし、佐川急便は購入時にしかコンビニ受け取りを選べず、一度配送された後での受け取り方法の変更はできませんので注意が必要です。
どのコンビニで受け取れるかの詳細は、先に示した表を参照してください。
宅配ボックスがマンションに不要かもしれない理由
宅配ボックスがないマンションでも、宅配ロッカーやコンビニ受け取りサービス、自設の宅配ボックスを使えば簡単に荷物を受け取ることが可能です。
インターネットでの買い物をあまりしない、近くにコンビニや宅配ロッカーがある、配送員が直接玄関前まで届けてくれる、または低い家賃を好む場合、宅配ボックスがなくても十分です。
宅配ボックスのデメリットとしては、満室時に受け取れない、配送ミスのリスク、家賃が高くなる、荷物の紛失の可能性があることが挙げられます。
しかし、メリットとしては、不在時でも荷物を受け取ることができ、再配達の手間がなく、配達時間を気にせずに済む、防犯面で有利などがあります。
特に、完全に非接触で荷物を受け取りたい場合や、高価な商品を安心して受け取りたいときは、宅配ロッカーのPUDOを利用することが推奨されます。
コンビニ受け取りサービスは24時間利用可能で、全国的に普及していますが、運送業者によっては受け取り店舗が異なることもあります。
家賃の高さが気になる場合、宅配ボックス付きのマンションを選ばないことも一つの選択肢です。近くにPUDOステーションやコンビニがあるか、玄関前に宅配ボックスを後付けで設置できるかを確認すると良いでしょう。
周囲の環境によっては、マンションに宅配ボックスがなくても不便を感じないかもしれません。
また、在宅中に配達時間を気にせずに快適に過ごすことができるでしょう。
簡単に取り付けられる宅配ボックスもありますので、玄関ドアにワイヤーで固定するだけで設置が可能です。