「スノーボール」と「ブールドネージュ」の名称の違いとその由来

サクサクとした食感が魅力的な白い丸いスノーボールは、多くの人々に愛されています。

ただし、店舗によっては「ブールドネージュ」という名前で販売されており、見た目が似ているため、なぜ名称が異なるのか疑問に思う方もいるでしょう。

実際には、「スノーボール」と「ブールドネージュ」は同じお菓子を指します。

この二つの異なる名前の由来は非常に興味深いものです。

この記事では、スノーボールとブールドネージュという異なる名前がどのようにしてつけられたのか、その背景に迫ります。

名前の違いの由来

「ブールドネージュ」と「スノーボール」は、本質的に同じお菓子ですが、その呼び名には違いがあります。

このお菓子の特徴は、口に入れるとサクッと軽く崩れる独特の食感です。

名前の違いは言語の違いに由来しています。

このお菓子の起源は、スペインの伝統的な「ポルボロン」というお菓子です。

フランスやアメリカに伝わると名前が変化し、「ブールドネージュ」と「スノーボール」と呼ばれるようになりました。

どちらの名称も「雪の球」を意味しており、白くほろほろの食感と雪を思わせる外見が名前の由来です。

日本では、このお菓子を「ルシアンクッキー」とも呼びますが、これは雪国であるロシアを連想させる名前から来ています。

ポルボロンは、スペイン南部のアンダルシア地方が発祥の伝統的なお菓子です。

この人気のスイーツは主に特別な日やクリスマスに楽しまれ、その主要な材料には薄力粉、砂糖、アーモンド粉、バターが含まれていますが、卵は使われていません。

ポルボロンという名前はスペイン語で「ほこり」を意味する「polvo」から来ており、その名の通り粉々に崩れる独特の食感を持っています。

アーモンドの豊かな風味が際立ち、コーヒーや紅茶と非常に良く合います。

また、このお菓子は沖縄のちんすこうと似た味わいがあり、ちんすこうファンにもおすすめです。

ポルボロンとスノーボール（ブールドネージュ）は似ているようでいて、製法や食感にははっきりとした違いがあります。

ポルボロンの製造過程で最初に行うのは、薄力粉をオーブンやフライパンで軽く炒めることです。

この工程はグルテンの形成を抑制し、特有のほろほろとした食感を生み出します。

伝統的には、ラードを使うことが多く、これが滑らかな食感をさらに強調します。

一方、スノーボール（ブールドネージュ）は、薄力粉を加熱せずにバターを使用して作られ、ポルボロンに比べてよりサクサクとした食感が特徴です。

見た目は似ているものの、製法とそれによる食感の違いが大きく、それぞれのお菓子が独自の美味しさを持っています。

食べ比べてその違いを楽しむのもおすすめです。

ブールドネージュとスノーボールは共に球形で知られていますが、ポルボロンは型抜きを使ってさまざまな形に作ることが一般的です。

家で作る時には、スノーボールを球形に限定せず、ポルボロンのように四角形にすることもできます。

これは大量に作る時に特に便利です。

「ブールドネージュ」と「スノーボール」はそれぞれ異なる国で異なる名前で知られていますが、元はといえば共通の起源を持つお菓子です。

どちらもスペインの「ポルボロン」が元になっており、「雪の球」という意味の名前が付けられています。

フランスではブールドネージュ、英語圏ではスノーボールと呼ばれています。

ポルボロン自体も試してみる価値がありますので、ぜひこの伝統的なお菓子を楽しんで、そのユニークな食感を味わってみてください。